製造工程開発
創業当時からの継承
シチズン時計マニュファクチャリングの製品工程開発は、新製品の量産性を確立し、生産効率の最大化とコスト削減を実現する技術です。工具や金型の開発、装置設計を通じて最適な生産プロセスを構築し、高品質で安定した量産を支えます。
生産効率とコストを両立する技術革新
新しい製品に対応した工具や金型、そして製造装置を開発し、安定した品質を確保しながらコストを削減した量産工程を開発します。これにより、高い技術力と効率性を兼ね備えた生産が可能となり、製品の競争力を高めると同時に企業の成長を支えています。製品工程開発技術こそが、シチズンが長年培ってきた強みです。
多くの装置が整然と並ぶ組立てラインでは、高効率かつ精密な工程が進行し、製品の品質と生産性を支えています。
ムーブメント部品を加工する機械が並ぶラインで、作業員が機械のメンテナンスを行い、効率的な生産と精度を保つための作業が進行しています。
多くの装置が整然と並ぶ組立てラインでは、高効率かつ精密な工程が進行し、製品の品質と生産性を支えています。
ムーブメント部品を加工する機械が並ぶラインで、作業員が機械のメンテナンスを行い、効率的な生産と精度を保つための作業が進行しています。
01.
装置設計開発
部品をつくる装置もつくる
腕時計の部品は非常に小さく、特殊な形状のものも多くあります。組み立て工程は検査を含めると100以上の工程を経て完成します。これらの工程を効率的に行うために、自社で加工機械、組み立て装置、検査装置、および部品を次の工程へ運ぶロボットなどを開発しています。 シチズンは約100年前の創業当時から、腕時計を製造するための機械や装置の開発にも取り組んでいます。シチズンの歴史は時計の開発の歴史であると同時に、時計を製造する装置や機械の開発の歴史でもあります。私たちは単に全ての時計部品を製造するだけではなく、その道具や装置まで自分たちでつくるマニュファクチュールなのです。
加工済みの部品をトレイへ移動し、次の未加工部品を装置に共有するロボットアーム。効率的かつ精密な生産プロセスを支え、安定した高品質な製品づくりを実現しています。シチズンの高度な自動化技術が、細部に至るまで精度を追求しています。
02.
生産装置保全
個性を知る
各工場で高い品質と生産性を維持するためには、機械や装置のコンディション管理が重要です。生産設備の定期点検、メンテナンス、修理を行うチームがそれを支えています。設備の故障を未然に防ぐだけでなく、安全に働ける環境づくりも行っています。 機械や製造工程はそれぞれに個性があり、まるで生き物のようです。生産準備に時間がかかる装置、毎日メンテナンスが必要な装置、温度や湿度に敏感な装置など、様々な特性を持っています。これらの特性を理解し、時計製造の装置のメンテナンスを行うプロフェッショナルチームが各工場にいます。
シチズンの製造プロセスでは、複数の装置が精密な調整を行い、効率的な生産を実現しています。それぞれ異なる役割を担い、高い品質基準を守りながら、信頼性のある製品作りに貢献しています。
03.
試作・量産工程開発
新商品開発と共に進化
新商品には、これまでにない材料、色、仕上げ、形状、構造があります。生産するには、事前に作りやすさ、不良率、加工や検査にかかる時間などを確認します。新しい要素に対して検証や改善を重ね、生産できる状態をつくりあげるのが試作・量産工程開発です。 全ての時計部品の加工や製品化には工程開発が不可欠です。加工順序、組み立て手順、品質検査のフローなど、実際の生産活動を管理するための方法や手順を策定します。品質を維持しながらコストを削減し、生産効率を最大化することが最終目的です。
全ての時計部品の加工や製品化には工程開発が不可欠です。加工順序、組み立て手順、品質検査のフローなど、実際の生産活動を管理するための方法や手順を策定します。品質を維持しながらコストを削減し、生産効率を最大化することが最終目的です。
04.
金型設計開発
時計製造を支える金型技術
金型製造は時計製造における基盤技術であり、効率的な部品生産には欠かせません。プレスや射出成形を用いた大量生産のためには、金型の設計、製造、仕上げが重要です。金型製造チームは、生産工程の理解、試作から量産、そしてメンテナンス性まで考慮した金型を作り上げます。 時計製造には様々な金型技術が必要です。ムーブメント部品には数μｍの精度が求められるものや、高速プレスで1秒に何個も加工する金型もあります。また文字板のデザインとなる模様を成形するための金型、ケースのように何度もプレスを行い徐々に形状を作るための金型などがあります。これらの多様な金型と、それを支える技術力がシチズンの大きな強みです。
ムーブメント部品の成形に使用される精密な金型。高度な加工技術によって精密な金型部品が製造され、これにより、製品の高い精度と品質が確保されています。シチズンの時計づくりを支える重要な工程の一つです。
05.
工具設計開発
品質を支える工具の力
機械加工において高い品質と生産性を維持するためには、工具や道具のコンディション管理が重要です。製造に必要な道具や工具の設計、製作、メンテナンスを行うチームがこれを支えています。定期的なメンテナンスにより、工具の寿命を延ばし、製造プロセスの効率を向上させています。 工具や製造工程にはそれぞれ特有の個性があります。工具の寿命が短く頻繁にメンテナンスが必要な工程や、磨耗が激しく加工寸法が変わりやすい工程も存在します。これらの特性を理解し、耐久性の高い材料の提案や、摩耗や劣化を最小限に抑える方法を検討します。この技術は機械加工において不可欠であり、安定した稼働率を確保し、生産性の向上とコスト削減に貢献します。
工具を手で丁寧にメンテナンスし、製造工程における正確な加工を支える重要なプロセス。定期的なメンテナンスが、工具の精度と耐久性を維持し、安定した高品質な生産を実現しています。