新製品の図面検討

本部から展開される新製品の図面をもとに、工場で「どうつくるか」を考える仕事です。設計側の「これをつくりたい」と、加工側の「こうつくりたい」のバランスを取りながら、形状や仕様、コストなどを調整していきます。

工場ならではの「泥臭さ」に憧れて

きっかけは、高専時代にインターンシップに参加したことです。機械や油に囲まれ、小さな小さな部品を、手を動かしてつくる。いってしまえば「泥臭い」仕事ですが、そこに感動して。自分もやってみたいな、と憧れを抱きました。

時計が動く仕組みを間近で見られること

機械が好きなうえに新製品を取り扱うので、デザインや仕組みをいち早く見せてもらえるのは嬉しいですね。ただ、新しいからこそ「やったことがない」「さてどうしよう」という場合も多くて…。現場の人たちと連携しながら、検討を重ねています。

時計雑誌をじっくり読む

昼ごはんはいつも、持参したお弁当を食べています。食後は定期購読している時計雑誌を読むことが多いですね。息子が3人いてまだみんな小さいので、家ではなかなか読めなくて。休憩中にじっくり読んでいます。

入社後にハマっていきました

機械を触るのは好きでしたが、特に時計が好きというわけではありませんでした。しかし、入社して数年経った頃、社内報にすごくかっこいい「アキュトロン」という時計が載っているのを見つけて。しかも当時の上司が試作品を担当したと聞き、そこから時計の世界にどんどんハマっていきました。以来、オークションや骨董市で古いシチズンの時計を見つけては購入し、中の機械を覗いたり分解してみています。そうすると「当時はこんな形状だったんだ」とか「この部品はこんな役割だったんだ」ということが分かる。それが面白いんですよ。

工夫をコツコツ重ねていける人

趣味が多い人や、好奇心旺盛な人ですかね。たとえば古いカメラを手に入れたら、レンズクリーニングに出せば楽だけど、試しに自分で道具を揃えてメンテナンスしてみる人。ゴールに辿り着くまでの時間はかかるかもしれませんが、作業するなかで知識も経験も得られるはずです。この仕事も同じで、挑戦や工夫、改善をコツコツ重ねていける人なら楽しく働けると思います。

製品をチェックするための、確認セット

製品をチェックするために、ピンセットとエアダスター、確認皿のセットはいつも持ち歩いています。 ピンセットは真鍮製で、先端が丸いものと尖ったものを2種類。先端が丸い方は、油が付いていたり、汚れている部品を触るときに使います。先端が尖っている方は、繊細な作業をするときや、きれいな状態の部品を触るとき用に。 エアダスターは、静かなオフィスでも気兼ねなく使える手動式を愛用しています。 確認皿は、出来上がった部品を確認するときに使うもの。アクリルブロックを削り出してつくったオリジナルです。もともとは別の目的でつくりましたが、使い勝手が悪くてボツに。確認皿として転用してみたら、思いのほか便利だったので、結果的に長く使い続けています。 青緑色のねり消しのようなものはホコリや油汚れを除去する道具です。肉眼では細部が見えないほどの小さなサイズの部品でも、ここに乗せると安定するので、顕微鏡で観察するときにも使用しています。