ミヨタMV技術課で品質管理・品質設計に携わるKさんは、高校の農業科を卒業した、入社6年目。ムーブメントの生産技術業務のなかでも、組み上がった時計の不具合を分解・検査をして見つける、いわば時計のドクターのような業務をこなしています。そんな彼に、仕事に対する想いを聞きました。
1年目
入社。時計学校にて職業技能や技術を競う国際大会である技能五輪出場に向けての訓練を行う
2年目
飯田工場にて、機械式時計の組立ラインの作業・メンテナンスを行う
3年目
生産技術課へ異動。生産技術業務に従事
4年目〜現在
ミヨタ佐久工場へ異動。ムーブメント技術課にて生産技術業務を行う
社内の人材育成制度である「時計学校」で、時計についての基礎を学んだあと、飯田工場での組立・メンテナンス業務を通じてスキルを磨き続けているKさん。4年目からはミヨタ佐久工場のムーブメント技術課で活躍中です。多様な経験を積まれながら着実に成長されている姿には、ひたむきな努力が感じられ、非常に印象深いです。
Q :
現在の業務は?
A :
時計のドクターのような仕事です
製品の不具合を見つける仕事です。組み上がった時計を分解し、顕微鏡や専用の検査機を使って、悪さをしている箇所を見つけ出します。新製品をつくる際に現場の作業工程を組むことも仕事のひとつです。
Q :
志望理由は?
A :
「土日が休み」が決め手に
ワークライフバランスと、地元で就職したいというポイントを重視して探していくうちにミヨタ佐久工場を知って「腕時計の生産は面白そうだな」と思い入社しました。休日には、会社の仲間と草野球をすることもあるんですよ。

真剣な表情で、時計の不具合を見つける仕事について語ってくれました。
Q :
職場の好きなところは?
A :
成長を促してくれる先輩たちの存在
現在チームには7人の先輩がいて、業務の中で判断に迷ったら、誰にでも気軽に相談できる環境です。すぐに答えを出すのではなく、考える時間をくれるところがありがたいですね。休憩中は、ゲームの話など雑談をすることも多いです。
Q :
働く上で意識していることは?
A :
実際に作業する人のことを考えて言葉にすること
私の仕事は、実際に現場で手を動かすというものではありません。だからこそ新製品の工程を組むときは、計画をつくって終わりではなく、たくさんの部署の人たちが動くことを忘れずに、思いやりをもった仕事をしたいです。

実際に現場で作業する人たちのことを考えて、思いやりを持って仕事に取り組んでいます
8:10 出社、朝ミーティング
課内でその日のスケジュールの確認を行います
8:30 メールチェック
届いたメールに目を通し対応事項の確認を行います
9:00 打合せ
品質問題等に対する打合せを実施します
12:20 ランチ
会社の食堂で昼食をとります
13:00 品質問題対応
生産ラインで発生している品質問題の対応にあたります
14:00 報告書作成
品質問題等の報告書作成を行います
15:00 新製品の工程準備
新製品立上に伴う工程編成等の準備業務を行います
17:10 勤務終了
今日の仕事は終了です
1日の中で、打ち合わせや品質問題への対応、新製品の工程準備など、多くの業務をこなしています。スムーズな流れで効率よく業務を進められるように心掛け、細かな作業にしっかりと向き合い、日々丁寧な仕事を積み重ねている姿が印象的です。
多角的にコミュニケーションをとる
Q :
職場で求められる能力は?
A :
コミュニケーション能力
問題点が発覚したら、その生産ラインを担当する全国各地の工場に連絡を入れます。顔を合わせたことがない職人のような先輩方にも「ここがマズイです」と伝えなくてはいけないので、勇気が必要です…。メールを送るだけではなく、できる限り電話やオンラインで説明する時間をもらうように意識しています。何度も会話を重ねていくうちに、名前を覚えてもらう。そうすると、連絡するハードルはぐっと下がります。
Q :
働くうえで感じる達成感は?
A :
問題点を改善へつなげられたとき
製品の不具合を見つけるために工場の生産ラインをストップさせるので、時間との勝負。緊張感も伴う仕事です。完璧なものが出来ていたら、僕らの出番はありません。どうしても生まれてしまう問題点から改善方法を考えて、上司にOKをもらい、それぞれの部署にお願いする…という段取りが組めて、再度ラインが動き出すときに達成感を感じます。いくつもの案件が同時並行的に動いてるので、全部手離れしてやったー!ということはないですけどね(笑)。

真剣な眼差しで顕微鏡やピンセットを使いながら、細かな部品の確認作業を進めています。
Q :
食堂の好きなメニューは?
A :
カレー
食堂のメニューは日替わりが多いのですが、カレーは毎日出る定番メニューです。なんだかイチロー選手みたいだな、などと考えながらよく食べています。ちなみに、毎週金曜はカレーうどんになるんですよ。
Q :
大切にしている仕事道具を教えてください
A :
ピンセット
時計を分解して不具合を見つける仕事なので、ピンセットは必須アイテムです。顕微鏡を使うほどの小さな部品を扱うため、先が尖っていることも重要。使っているうちに摩耗してくると、自分で研磨してメンテナンスをします。研磨のコツは、焦らず、地道に、丁寧に作業すること。サンドペーパーの粒度を変えながら、じっくり磨いていくのがポイントです。 名前の刻印は、先日先輩に入れてもらったものです。違う部署の方ですが、ご自身で名入れされたピンセットを持っているのを見かけて、とてもかっこいいなと。最初お願いしたときはダメでしたが、諦めずに頼みました。おかげでますます愛着のある、自慢のピンセットになりました。

大切にしているピンセットは、先輩から名前を刻印してもらった特別なもの。自ら研磨しながら使い続けたピンセットは、愛着が感じられます。

品質管理
品質管理は、製造する腕時計が最終的に高い品質基準を満たすため、製造プロセス全体の品質を管理する仕事です。品質規格・検査基準の見直しや品質改善活動を推進する役割も担います。
Key Responsibilities:
- 製造プロセス全体での品質データの統計的分析
- 不良品発生傾向の分析と改善策の提案
- 品質向上のための新たな品質基準の提案
- ブランド価値を高めるための品質規格管理
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