夕張製造課で試作・量産工程開発、製造オペレーション、金属部品加工に携わるKさんは、大学の工学部機械工学科を卒業した、入社7年目。NC自動旋盤による部品製造業務を担当し、腕時計をつくるための最初の一歩を担う彼に、仕事に対する想いを聞きました。
1年目
入社。NC自動旋盤による部品製造業務を担当し、精密切削加工を行う
3年目
シチズンマシナリーへ出向し、工作機械による腕時計以外の部品の加工技術を習得
4年目〜現在
夕張工場へ帰任し、NC自動旋盤による部品製造業務を担当
シチズンマシナリーに出向し、腕時計以外の部品加工技術を習得したKさん。夕張工場へ帰任後も、NC自動旋盤による部品製造業務に励み、着実にキャリアを積んでいる姿が印象的です。
Q :
現在の業務は?
A :
時計が生まれる最初の一歩を担う仕事
歯車など、時計の心臓部であるパーツを製造しています。回転する金属素材に刃を当て部品を削り出したり、プログラミングを担当することも。最初の一歩の工程として高品質の部品をつくり、次の工程にバトンを渡しています。
Q :
志望理由は?
A :
地域に根ざし、長く勤めることを意識したため
合同の就職説明会で、穏やかな雰囲気だったのが印象に残っています。北海道での就職を希望していましたし、長く勤めることを意識した自分に合っていると思いました。地元の札幌から1時間と距離が近いのもよかったです。

時計づくりの第一歩を担う責任感と地域に根ざした仕事への誇りを語ってくれました。
Q :
職場の好きなところは?
A :
有給休暇を取りやすいところ
計画的な生産で納期管理ができているので、有給が取りやすいのが嬉しいポイントですね。先輩たちもたくさん有給を取っているので、気兼ねなく休める雰囲気ですし。休日は家でゆっくり過ごしていることが多いです。
Q :
働く上で意識していることは?
A :
報告・相談は、一度頭を整理してからすること
問題が起きたとき、状況をうまく説明できなくて上司を困らせたことがありました。以来、まずは冷静になることを意識しています。起きたこと、問題点、処理状況などを整理して相手に伝えるのが重要だと実感しました。

仕事で問題が起きたときは、まず冷静になって情報を整理し、報告や相談をしています。
8:00 出社、メールチェック
届いたメールをチェックします
8:30 品質確認
部品の品質を確認します。不具合があった場合や、工具交換が必要な場合は機械を停止させます
10:10 朝礼
ブロック内で情報共有をします
10:30 機械作業
停止中の機械に処置をし、稼働させます。台数が多い場合は優先順位をつけて処置を行います
12:00 ランチ
会社内にある食堂で昼食をとります
12:40 5S
職場内の職場内の清掃・整理整頓をします。5Sとは「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の略であり、効率化につながる大切な習慣です
13:00 機械作業
午前に引き続き、機械稼働を進めます。会議などの予定が入っている場合はそちらに出席します
17:00 勤務終了
今日の仕事は終了です。お疲れ様でした
品質確認や工具交換など、精密さと迅速な判断が求められる業務から1日が始まります。特に5S活動に取り組む姿勢からは、効率的な業務環境を維持するための、細やかな配慮が感じられます。
挑戦をくり返し、持続的に成長をしたい
Q :
これまで経験してよかったと思うことは?
A :
大先輩たちの知恵と工夫を知ったこと
工作機械を製造する関連会社へ出向して、普段使っている機械の仕組みを学べたことです。弊社は当初、欧米製の工作機械を使用していましたが、時計の精度を高めるため、自社で機械から手掛けるようになったという歴史があります。大先輩たちの知恵と工夫が、現在稼働している機械へとつながっていることが分かりました。また、自動車部品の加工にも関わり、腕時計とは全く違ったつくり方を学べたのも良い経験になりました。
Q :
働くうえで感じる達成感は?
A :
「出来ない」を「出来る」に変える瞬間
これまで出来なかったことが、出来るようになったとき。特に、加工の難しい部品を上手くつくれたときに達成感がありますね。一つの部品に対して刃物が何種類も入るといった複雑な工程は、それぞれの工程への理解が必須なので、知識や経験がものをいう作業だと思います。あとは、こういったインタビューを受けることも僕にとっては挑戦です。経験を積み重ねて「上手くしゃべれたぞ」といつか成長を感じたいです。

真剣な眼差しを向けながら機械を調整しています。現場での経験と技術力が光る瞬間です。
Q :
普段の生活で腕時計を意識しますか?
A :
あったら、つい見てしまう
積極的に売り場に行くことは少ないですが、時計内の部品が見えていたり、中が透けている仕様になっているものがあると、つい手に取ってしまいます。自分の仕事の跡を見たいんでしょうね。「自分がつくりました」とは恥ずかしくていえないですが、やはり嬉しいです。
Q :
大切にしている仕事道具を教えてください
A :
小型ルーペ「キズミ」
工作機械を稼働させる前に、材料がきちんと機械の真ん中を通るかチェックするのに使っています。ここがずれてしまうと、不良品ができるうえに機械の刃物も傷んでしまう。人が神経を研ぎ澄ませて調整するからこそ、機械もスムーズに働いてくれるんだと思います。入社時に配られたもので、ポケットに入れて持ち運んでいますが、すぐに取り出せる長さなので使いやすいんですよ。 あとは、パソコンも必須アイテムです。工作機械のプログラミングをする際に使っています。プログラミングは未経験だったので入社当初は頭を使いましたが、慣れてきたらそこまで難しくはなかったです。

愛用する「キズミ」とピンセット。機械の調整を行うための大切なパートナーです。

生産技術
生産技術は、新しい腕時計およびその部品の製造工程を設計し、加工から製品化までの最適な生産体制を確立する仕事です。効率的で高品質な生産を実現し、市場投入までの時間短縮とコスト削減を目指します。
Key Responsibilities:
- 試作を通じた効率的な製造手法の確立
- 量産体制への移行と工程改善
- 部品の加工方法や組み立て順序の設計検討
- 品質検査の基準の設定
- 製造コストの最適化と歩留まり向上
- 製造現場での問題解決や作業性の向上
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